Hexennacht(feat. 初音 ミク)
「だって私は魔法使い
忌み嫌われるもの」
魔女狩りは既に衰退していた17世紀初期,
黒魔術を使う彼女は街の片隅で必要以上の交流をせずひっそりと暮らしていましたが――
「魔女狩り」があった時代の,いわゆる「黒魔法使い」が恋をする歌です.
彼女は初めて芽生える気持ちに戸惑います.
しかし,彼女は「忌み嫌われるもの」.
本当のことを知ったら彼はきっと蔑むに違いありません.
また,もし捕らえられてしまえば,
魔術とは無関係な彼のことを巻き込んでしまうかもしれません.
はじめは躊躇していた彼女でしたが,
最終的には本当のことを伝え,
本心を押し殺して冷たく突き放そうとします.
曲中では新月から十六夜を経て…という短い期間で物語が進みますが,
月の満ち欠けは彼女の感情の浮き沈みとリンクしていると言えます.
ちなみに歌詞中の「klavier」は正確には「hammerklavier」,
いわゆる「フォルテピアノ」を指しています.
当時はまだ広く普及しておらず値段も高価だったので,
彼女の家はもしかすると貴族だったのかもしれません.
追記:
初版からリメイクしました(最終更新:2024/06/19)
歌詞
静かな街角 幽かな旋律
闇夜に溶け込む 孤独なklavierの音
ある晩突然 重なる旋律
見つけた君は geigeのsolist
初めて奏でる 拙いduett
私に似合わぬ 眩しい親切
だって私は魔法使い
忌み嫌われるもの
後から蔑むなら
優しくしないで ねぇ…
初めて生まれた 恋しい気持ちに
目を背ける程 想いは膨らむ
二人の夜道で 伝えようとする
呑み込む言葉に 明かな猶予い
君に’本当’を打ち明けて
孤独に戻るなら
せめてもう少しだけ
独りは嫌だよ ねぇ…
二人の夜道で ’本当’を伝える
驚く君へと 切り出す’さよなら’
だって私は魔法使い
忌み嫌われるもの
こうするのが一番
本当は辛いよ…
君に背を向けて歩き出す
私の後ろから
君が抱きしめてきた
背中に感じる 確かな温もり
想いが弾ける 今